親鸞会
仏教講座
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このように考えてみますと、人間の運命ほど不可解なものはないと思われるのも無理はありません。
そして不遇な運命をウラミ、ノロイ、苦しみ悶えている人ばかりです。
こんなところから宇宙神秘説や、人間運命論などが発生致します。
偶然になったことだとウソブク者もいますし、キリスト教のように神さまの命令によってそうなったのだという者も出てくるわけです。
しかし、偶然とは無知の代用語ですし、神さまをかつぎ出すのは未開人のなごりですから問題になりません。
そこで仏法では、ここに峻厳な因果の大道理に立脚して、永遠不滅の業の存在を教え、私たち1人1人が過去に造った業によって、この世の一切の果報が定まり、さまざまな運命を持つようになると教えています。
業とは、私たちの身、口、意によってなされる一切の行為をいいますが、過去の私たちの行為のよしあしが、現在の私たちの運命をつくった原因なのです。
すなわち、自己の現在の運命を生み出したものは、かつて自己の意志によってなされた行為なのです。
善因善果、悪因悪果、自因自果の鉄則の通り、まかぬ種は絶対に生えぬのです。
故に、真実の仏法に生かされている人は悪い運命に立ち向かえば、自己の過去の行為を懺悔し、善い運命に恵まれれば、より精進努力をするように無限の向上につとめずにおれなくなってくるのです。
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